日本の城

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日本には多種多様な観光スポットがあります。

自然の景観や歴史文化的な建造物に驚いたり、感動したり...。その中の1つに『城』という定番の観光スポットがあります。

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私の記憶に残る最初の城は幼少の頃、両親に連れられて行った名古屋城です。ほぼ憶えていませんが、その大きさと天守からの眺めに感動したのを憶えています。

現在の私は週末になるとツーリングをするのですが、行き先は『城』。大人になった今でも、あの頃のような驚きと感動、そしてその時代に生きた人に思いを馳せる事を楽しみにしています。

 

簡単に初心者向きに城について説明していきます。あなたが少し興味を持つようになり『今度の休日には行ってみよう!』と思ってくれると嬉しいです。

 

 

城について

『城』と言われて思い付くのが、軍事施設であり、国の政治の中心であり、権力者の力の象徴でもあった絢爛豪華な天守閣を備えた『城』だと思いますが、堀や柵などを備えた簡単な砦や寺院も『城』と呼ばれて戦の最前線基地として、または外敵の侵入を防ぐための役割を担う城もあり、日本に存在したお城の数は約2万5千もあったと言われています。

 

 

城の数

戦国時代から江戸初期に造られた城は、約3000と言われていますが、江戸時代に入り徳川幕府による『一国一城令』により170城にまで減り、そして明治の『廃城令』により残った城は1/3まで減少しました。その後の世界的な大戦や失火などにより、そこからまた相当数の城が無くなりました。

 

現存天守

江戸時代までに建てられて現在まで残っている天守の事を現存天守といいます。現存天守は、国宝に指定されている『国宝5城』と重要文化財に指定されている『重要文化財7城』に分けることができます。

 

国宝5城

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犬山城(愛知県)、松本城(長野県)、彦根城(滋賀県)、姫路城(兵庫県)、松江城(島根県)

 

重要文化財7城

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丸岡城(福岡県)、宇和島城(愛媛県)、伊予松山城(愛媛県)、高知城(高知県)、弘前城(青森県)、備中松山城(岡山県)、丸亀城(香川県)

 

復元天守

当時の図面や古写真などの資料通りに忠実に建て直した天守を復元天守と言います。復元天守は材料などを当時と同じものを使い外観だけでなく内部の構造も再現した木造復元天守と、鉄筋コンクリートなど現代の材料を使用し外見のみ忠実に再現した外観復元天守に分けられます。

 

木造復元天守(5城)

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白河小峰城(福島県)、掛川城(静岡県)、白石城(宮城県)、新発田城(新潟県)、大洲城(愛媛県)

 

外観復元天守(9城)

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名古屋城(愛知県)、大垣城(岐阜県)、広島城(広島県)、和歌山城(和歌山県)、松前城(北海道)、熊本城(熊本県)、会津若松城(福島県)、岡山城(岡山県)、福知山城(京都府)

 

 

 

復興天守

かつてその場所に城があり天守も存在していたが、当時の天守の詳細な資料が乏しく、姿や規模を変更して再建された天守を復興天守と言います。

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復興天守(13城)
大坂城(大阪府)、岸和田城(大阪府)、岐阜城(岐阜県)、岡崎城(愛知県)、小倉城(福岡県)、小田原城(神奈川県)、岩国城(山口県)、島原城(長崎県)、福山城(広島県)、越前大野城(福井県)、高島城(長野県)、忍城(埼玉県)、高田城(新潟県)

 

 

模擬天守

かつてその場所に城は存在したが、その城の天守の存在が不明であったり、天守が存在していなかった城に再建された天守を模擬天守と言います。また確かに天守が存在していが、別の場所に再建された天守も「模擬天守」に含みます。

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模擬天守(52城)
洲本城(兵庫県)、郡上八幡城(岐阜県)、伊賀上野城(三重県)、富山城(富山県)、吉田城(愛知県)、浜松城(静岡県)、平戸城(長崎県)、中津城(大分県)、伏見桃山城(京都府)、横手城(秋田県)撫養城(徳島県)、唐津城(佐賀県)、三戸城(青森県)、小牧城(愛知県)、杵築城(大分県)、天神山城(埼玉県)、神岡城(岐阜県)、涌谷城(宮城県)、中村城(高知県)、大多喜城(千葉県)、騎西城(埼玉県)、日和佐城(徳島県)、久留里城(千葉県)、江美城(鳥取県)、今治城(愛媛県)、川島城(徳島県)、上山城(山形県)、館山城(千葉県)、因島水軍城(広島県)、五城目城(秋田県)、長浜城(滋賀県)、綾城(宮崎県)、川之江城(愛媛県)、山方城(茨城県)、小山城(静岡県)、岩崎城(愛知県)、茶臼山城(岡山県)、稲庭城(秋田県)、清洲城(愛知県)、羽衣石城(鳥取県)、墨俣城(岐阜県)、月山日和城(宮崎県)、天ヶ城(宮崎県)、関宿城(千葉県)、一郷山城(群馬県)、久保田城(秋田県)、小倉山城(岐阜県)、常盤城(福島県)、逆井城(茨城県)、竜泉寺城(愛知県)、旭城(愛知県)、湯浅城(和歌山県)

 

 

城の分類

城は建てられた地形によって3つに分類する事ができます。山城、平山城、平城と分けられますが、それぞれ時代背景と運用方法により機能が違います。

各分類について簡単に説明していきます。

 

山城

その名の通り険しい山などに造られた城です。山の多い日本の地形を利用した城であり、最も早くから造られ始めた城です。

生い茂る木々、険しい傾斜、硬い岩場、巨石など自然と地形を利用した『天然の要塞』とも言える城により自国の領地を守るために、大名同士の争いが絶えず行われていた戦国時代に最も多く造られました。

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日本三大山城に数えられる備中松山城(岡山県)、岩村城(岐阜県)、高取城(奈良県)が有名です。

 

平山城

低い山とその周辺の平地を利用して築かれたのが平山城です。群雄割拠の終わりを告げる戦国時代の後期に領地の拡大と共に増えた兵力の収容、拡大した領地を治めるための政治的な機能の中枢として造られました。
かつての自国を守る要塞という城の機能を、生き残った戦国大名の本拠地としての機能に転化させた城と言うわけですね。

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熊本城(熊本県)、姫路城(兵庫県)などが有名です。

 

平城

平地に築かれたのが平城です。戦国時代も末期になり戦が頻繁に行われなくなると、城の役割は要塞としてではなく、交通や商業の要衝である平地に築かれて政治の中枢へと変化していきます。その結果、城は平地に築かれるようになって行きました。しかし、山の上に築かれた城よりも攻略しやすい地形のため周囲を堀や石垣で囲み有事の際の防御力を上げてあります。

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名古屋城(愛知県)、二条城(京都府)、駿府城(静岡県)などが有名です。

 

 

まとめ

現在、一言に『城』と言っても天守を頂く城以外にも、石垣のみの城や、城郭の一部を残すだけのものも城と呼ばれています。山の上や公園に展望台と言う名で模擬天守には数えられない城も存在します。一般の人が思い描く天守のある城の数が約100城と石垣や城郭の一部だけの城を含めると約200城が現在行くことの出来る城という事です。

 

町おこしで観光客誘致のための建設構想や新たに出来る城もありますが、昨今の耐震性や老朽化により無くなる城もあるでしょうし、今後増えて行くと思われます。

これを読んで少し興味が湧いたなら一度近くの城を訪れてみて下さい。そこに古き新しい感動と発見が待っていますよ。